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No.4323
不忘山
1705.3m三等三角点峰
山行種別 山スキー
ふぼうさん 地形図 不忘山

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山行期間 2010年1月30日(土)
コースタイム 白石スキー場(8:00,8:25)→白石スキー場ゲレンデトップ(9:04)→スキーデポ(1,678m)地点(11:02)→不忘山(11:09,11:16)→休憩(11:20,11:30)→白石スキー場(12:24)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
Iさんがトップで登る 8人パーティと前後して歩くことになった 1300mあたりから勾配もきつくなる
不忘山の山頂に立つが何も見えない スキーデポ地点まで戻る Iさんの滑りはスピードコントロールがしっかりしていて堅実だ
ゲレンデを滑り降りレストハウスへ 帰りは神の湯向かいにある「あづまや」で汗を流す 500円でシャンプー・石けん・ヒゲ剃りが使える

行動記録
天候 曇り
 不忘山は私の自宅からもよく見える。毎日朝に目が覚めると窓から南蔵王を眺めるのが日課だが、その南端に位置するのが不忘山だ。身近な山だが今年はまだ登っていなかった。
 同行のOIさんは、山のキャリアも年齢も(失礼)大先輩になるお方だ。天気はどんよりとした曇りだったが、この時期快晴になること自体珍しいし風が強くないだけましだ。
 近い山で移動時間が読めるだけに家を出る時間がギリギリになってしまった。集合場所の白石スキー場へと急ぐが、路面に雪が無いので約束の時間ピッタリ何とか間に合った。
 駐車場に着くと既にOIさんが準備万端で待っていた。挨拶もそこそこに急いで準備をする。駐車場からレストハウスへの階段を上がり、インフォメーションに登山届を出す。
 冬季に不忘山に登る場合、スキー場のリフトに2本乗りゲレンデトップから歩く人が多いが、私はいつも下から登る。OIさんに話したら快諾を得たので、この日もそうすることにした。
 まだ動き始めていないリフトを横目に、人のいないゲレンデの端を登る。ゲレンデトップ(GPS読みで1,114m)までの標高差約250mを、2人であれやこれや話をしながら約30分で登る。ゲレンデトップに着くと、ちょうど動き出したリフトで登ってきたスキーヤーが下りてきたところだった。これから山スキーで登るらしい8人ほどのパーティーがいたので、軽く挨拶をし先に登ることにする。
 しばらくはヤブがうるさい中を登らなければならない。こんな場所は微妙にスルスルと枝のすり抜けが上手い人と、なぜかワザと引っかかる方に向かってしまう人がいる。私はどちらかというと後者、OIさんが先行して進む。晴れていれば正面に見えるはずの山頂も、今日見えるのは少し先までの地形だけでそれ以上はガスの中だ。
 小休止をしていると、左手の林の向こうを先ほどの8人パーティーが追い越していくのが見えた。以後このパーティーとは抜きつ抜かれつで、、ラッセルをお互い借りあったりすることとなった。不忘山東尾根の稜線はまだヤブがうるさそうに見えたので、稜線には乗らずに東斜面の中程を登っていく。ここは下りの時は滑ってくるルートでもある。
 1300mあたりから徐々に勾配がきつくなってくるので、スキーのクライミングサポートをもう1段上げる。OIさんは年齢的にも大先輩だがかなりの健脚で、一緒に快調に登っていて息も荒げていない。私も将来こうありたいものだと思う。1400mを越えた辺りで8人パーティーのトレースに合流しラッセルを借りる。よくラッセルは「盗む」と表現するが、この日はお互い様だから借りる貸すの関係だ。
 急斜面で彼らがジグを切って登っているところを、あえて直登するが所々アイスバーンになっていてヒヤヒヤだった。間もなく稜線に出たが、ここまで上がるとヤブもなく歩きやすい。その稜線も徐々に細くなってくると山頂も近い。
 晴れれば眼前にピラミダルな山頂が見えるはずだが、今日はもちろん白一色だ。8人パーティーは早めにスキーをデポするようだ。私達はもう少し先までいくことにして前に進む。最後は諦めてスキーをデポしてツボ足で山頂に向かうことにした。11時09分、不忘山の山頂に立つが何も見えない。)
 予定では不忘山からさらに稜線をたどり南屏風まで行って、南屏風の東斜面の雪の具合を見たかったが、このホワイトアウト状態では行っても無駄なのでOIさんとも話をして今日はここまでにすることにした。
 8人パーティーが山頂に現れないところを見ると、先ほどの地点から滑降したのだろうか。デポ地点まで戻りシールを外し滑降の準備をする。稜線の南側は急斜面で雪の付きが少なく、岩やブッシュがあちこち露出していて滑ることは難しい。そのため稜線を少し下ってからケッチャグラ沢に落ちないよう、斜面を東にトラバースするように滑る。雪質は少し重めだが柔らかく悪くはない。
 所々アイスバーンが露出していたのでスキーが意に反して滑ってしまい、注意が必要だった。OIさんの滑りはスピードコントロールがしっかりしていて堅実だ。埋まりきっていないブッシュを避け木々をぬいながらの滑降は、私には少々難しかったが、それが新鮮でもあり楽しかった。中腹にはブッシュの少ない手頃な傾斜の斜面があり、いつしか奇声をあげながら滑降している自分がいた。もうひと降りふた降りすればブッシュも埋まり快適なバーンとなるだろう。OIさんも気持ちよさそうだ。
 やがてゲレンデトップに到着。息を整えてからゲレンデを滑り降り、12時24分、レストハウスに到着。まだ12時半にもなっていないので少々物足りなさを感じつつも、今日の天候ではいたしかたない。このスキー場のレストランで昼食としたが、ここは比較的値段も安くて味もまあまあ。中でも豚汁(350円)が安くて具だくさんでお勧めだ。
 OIさんと別れてから、温泉に入りに遠刈田温泉へと向かった。スキー帰りには共同浴場の「神の湯」に入る方が多いようだが、あえて神の湯の道路向かいになる「あづまや」に入ることにする。あづまやは寂れた印象の旅館だ。しかしお湯は神の湯と同じ源泉で、しかも私好みの少し熱めの湯を蕩々とかけ流している。
 神の湯が混んでいても、知ってか知らずかあづまやの湯に入る人は少ない。かくいう私もこれまでは眼中になかったのだが、県外の方の情報で知ったくらいだ。この日も一人!でまったりとゆっくりと入ることができた。お代は500円で神の湯の300円より高いが、シャンプー・石けん・ヒゲ剃りが使える。ここは穴場である。(K.K)

 

概念図



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