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No.4466
安達太良山
1699.6m二等三角点峰
山行種別 山スキー
あだたらやま 地形図 安達太良山

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山行期間 2011年1月3日(月)
コースタイム 奥岳・あだたら高原スキー場(9:07)=ゴンドラ=山頂駅(9:17,9:30)→仙女平分岐(10:05,10:07)→本山(10:51,11:13)→矢筈避難小屋跡(11:38)→烏川右俣上部(11:40,12:00)コンプレッションテスト→振子沢トップ(12:05,12:20)→勢至平分岐(12:37,12:44)→八の字(12:50)→烏川橋(13:15,13:28)→奥岳(13:47)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
あだたら高原スキー場から薬師岳を見る ゴンドラに乗って1350mの山頂駅まで運んでもらう 仙女平分岐あたりから雪雲に覆われてしまう
時には薄日も射す すっきり晴れてくれない 本山から牛ノ背へ回り込む
烏川左俣左支沢の源頭でのコンプレッションテスト 結果はCTE(6)@5cm+、CTH(21)@17cm+ 振子沢のトップから滑り始める
ホワイトアウトの中を滑って行く 篭山まで来るとホワイトアウトから解放される 最高の雪質は灌木帯のところまで続いていた
勢至平分岐から振り返るが本山はガスの中だ 馬車道も快調に滑ってくれる 烏川橋を渡りあだたら高原スキー場のゲレンデへ

行動記録

 年が明けたら安達太良を滑ってみようと計画していたが、暮れの30日になって安達太良山で遭難事故があった。不明者がまだ見つかっていないこともあって、山に遊びに入るのが何か後ろめたい気がしてならなかった。ご一緒したsuさんも同じように感じていたようだ。冬の安達太良に通い続けて47年になるが、二つとして同じ条件での山行は無い、事故を起こさないように常に「初心忘れるべからず」の気持ちだけは持ち続けたいと思う。
 福島市内の上空は青空で風も無く、久々天気は良さそうだ。山を見ると安達太良の山頂部は相変わらずガスの中だ。1月の安達太良は、山頂部まですっきり晴れてくれるのはせいぜい3日ぐらいで、普段は風が強く山頂部は常にガスがまとわりついている。
 福島をゆっくりと出て、奥岳の駐車場には8時30分過ぎに着いた。身支度をしゴンドラ片道券900円を購入して薬師の山頂駅まで運んでもらう。ここのゴンドラもだいぶ長く営業しているので今のスキー板では外のホルダーに入らない。ザックも持っているのでまわりの人に迷惑にならないように注意する。
 山頂駅で入山届けを出して表に出ると気温は低いものの穏やかな天気である。登山道沿いにスノーシューの跡が着いている。前日までのトレースだと思うが大変な数の人が入っていたようだ。
 歩くと汗が噴き出す。途中でジャケットを脱ぎ仙女平分岐には10時05分に着いた。1月の今の時期としてはまずまずの雪の付き具合で順調に登っていく。ここら辺から雪雲がまとわりついてくる。
 仙女平分岐を過ぎると勾配が出てくる。大斜面を右に見て、高度を上げていく。斜面が緩やかになると山頂は近い。
 山頂直下でスキーをデポし、前のパーティの人たちと入れ替わるように本山のピークへ登った。残念ながらガスに覆われまわりは何も見えない。写真を撮っても人しか写らない。
 風もあり寒いので東側の山頂基部で風を避けて休憩する。ホッとするひとときだ。15分ほど休んでからスキーをつけて牛ノ背側にトラバースする。牛ノ背は相変わらず風が強く、稜線は岩や石にへばりついたエビの尻尾で歩きづらい。それも牛ノ背の船明神分岐のピークの陰にくると風はぴたりと止まる。いつもの休憩ポイントだ。
 牛ノ背から矢筈森の避難小屋跡の前を通り、烏川右俣右支沢の上部まで来てコンプレッションテストをする。結果はCTE(6)@5cm+、CTH(21)@17cm+、昨夜吹き溜まった表面の雪がまだ安定していないようだ。大丈夫だとは思うが、出来るだけ矢筈森の基部を注意しながら振子沢上部へとトラバースした。
 シールを外し、斜面のトップに立ったもののガスのため何も見えない。滑る方向さえつかめれば何とかなるのだが、しかたなくジッと待つ。15分ほど待つが変化はない。あきらめて滑りだそうとすると、一瞬だが微かに尾根筋が見え方向がつかめた。
 振子沢を滑降し、くろがね小屋から水道小屋を経て登ってくる夏道を越えて篭山の北西斜面へと滑り込んでいく。ここで信じられない雪と出合う。いつもだとカリカリのバーンがパフパフの最高のゲレンデになっていた。こんなこともあるんだ。
 今日のメンバーは後続を待つ必要がない。篭山下部の灌木帯もスイスイと滑ってくる。あっと言う間に勢至平の分岐に着いてしまった。振り返ってみるが矢筈森も本山も雪雲の中だ。振子沢トップでいくら待っていてもガスは切れなかったようだ。
 勢至平分岐で、くろがね小屋への登山道と道を合わせる。こちらのコースは歩く人も多くトレースは舗装路のように踏み固まっている。嫌って湯樋の方を滑るが灌木が邪魔をする。一旦、八の字に出てから、再び馬車道から外れてショートカットで林の中を滑る。笹もまだ顔を出していてもう少し雪がほしいところだ。
 途中から馬車道に戻り烏川橋で小休止して2度目の昼食にした。ここからは「あだたら高原スキー場」のペガサスコースの上部まで緩やかな登りになる。スキーヤーやボードの人たちに混ざりながらスキー場下部へと向かった。
 この時期としてはまずまずの積雪量だったが、振子沢をくろがね小屋まで快適に滑れた時代はもう来ないかもしれない。(I.I)

 


概念図



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