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No4926 |
吾妻山・家形山
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1877m主三角点峰 |
山行種別 |
山スキー |
あづまやま・いえがたやま |
地形図 |
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山行期間 |
2014年3月8日(土)〜9日(日) |
コースタイム |
3月8日
高湯温泉(10:37)→スカイライン登山道入口(11:00)→スカイライン横断(11:49)→水飲場・休憩(11:57,12:13)→賽の河原(13:00)→山鳥山(13:14)→湯の平(13:27)→井戸溝(13:42)→慶応吾妻山荘分岐(14:05)→慶応吾妻山荘(14:12)泊
3月9日
慶応吾妻山荘(7:08)→五色沼・大岩(8:02)→家形山(8:32,8:48)→家形山避難小屋(9:21)→東海大緑樹山荘(10:02,10:20)→休憩(11:20,11:34)→四郎右ェ門沢(11:49)→コル(13:05)→五色温泉(13:26) |
写真 |
写真は拡大して見ることが出来ます |
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高湯温泉の共同駐車場 |
白樺荘への道を進む |
冬季閉鎖のゲート |
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スカイラインの登山道入口 |
スカイライン手前の標識 |
スカイラインの除雪は始まっている |
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登山道をショートカットして登る |
賽の河原 |
山鳥山 |
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湯の平の標識 |
湯の平をのんびりと歩く |
井戸溝 |
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ニッポンビールの標識 |
慶応吾妻山荘の分岐標識 |
慶応吾妻山荘に到着 |
行動記録 |
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3月8日(土)
五色温泉へ下りたいと思っていたが、一昨年は計画したものの体調が悪くサポートに回った。今回は、慶応吾妻山荘泊まりで計画してみた。1泊2食付きのノンビリ山行のためか、メンバーに加わったのは女子会2名。2人とも五色温泉への下りは初めてである。メンバーのひとり、Uさんは山スキーを始めたのは今シーズンからだが、めきめき上達し、どこんなところでも動じないで下りてくるようになった。もうひとりのSさんは、今まで急斜面を見ると怖がって滑り出すまで時間がかかっていたが、どうやら今年は課題を克服できたようだ。さて、今回のカメチーム3人組の山行はどうなることやら。
朝、福島を発ち、下山予定の五色温泉に車1台をデポする。以前は五色温泉からJR板谷駅までは歩道があって1時間もかからないで下りることが出来たのだが、松川に架かる吊り橋が壊れてからは、めっきりこのコースを使う人はいなくなった。旅館の主人宗川さんに聞いても五色温泉に下りてくるパーティは年に1〜2パーティだと言う。道路を歩くと駅まで7.0kmあり、荷物を背負っての移動は約2時間かかる。そんなわけで五色温泉の宗川旅館にお願いして鍵を預かってもらった。
次に登山口となる福島県側の高湯温泉に向かう。高湯温泉までは1時間少々かかる。高原荘前の高湯温泉の共同駐車場に車を駐める。スカイラインのゲート前に車を駐めることもできるのだが、泊まりの場合は、除雪の迷惑になるので高湯温泉の共同駐車場に車を駐めて歩くことにしている。バスの時は、終点の花月ハイランドホテルから不動滝駐車場への道を歩くと良い。安達屋の前でバスを降りた時は、静心荘入口から夏道を登るようになる。私たちは駐車場から除雪されていない白樺荘の道を登り、除雪されたスカイラインを少し歩いてから登山道に入った。夏道沿いに登り、「高湯温泉〜家形ヒュッテ」の100分の26標識のところから右に折れる。一段上がるとスカイラインの横断箇所は近い。除雪されたスカイラインを横切り水飲場へと向かう。
登山道入口から1時間ほどで水飲場に着いた。先行している慶応吾妻山荘の大柿さんの後ろ姿が見えたが、お昼ご飯がまだだったので無理に追いつかずに15分ほど休憩を取った。不動沢橋からの登山道合流点からは、右の登山道を登らないで沢を真っ直ぐ行って登山道に上がった。沢にしったりと雪が着いているときは使えるルートだ。登りやすいし、少しだがショートカットできる。賽の河原には13時00分ちょうどに着いた。カメチームとしてはまずまずのコースタイムか。
山鳥山から湯の平へと向かう。上空は強い風が吹いるいるのだろうが、このコースはほとんど風が気にならない。かえって暖かい感じさえする。雪はちらついているのでジャケットを脱ぎ、薄いウインドブレーカーに着替える。
井戸溝から慶応吾妻山荘までの最後の登りにかかる。登山道の脇にはニッポンピールの「高湯〜家形ヒュッテ」の標識が残っている。ニッポンビール(日本麦酒)は、かつての大日本麦酒が日本麦酒と朝日麦酒に分割された1949年(昭和24年)から社名をサッポロビールに変えた1964年までの15年間使用されていた商標名である。よって私が高校生になる前に付けられた標識と言うことになる。
慶応吾妻山荘の大柿さんに追いついて山荘の分岐標識に着く。看板を「営業中」に変えて小屋を目指す。14時12分に慶応吾妻山荘に着いた。慶応吾妻山荘は慶応義塾大学の吾妻山荘として建てられ、一般の登山者も利用させてもらうことができる。ただし大学の研修等で学生が利用している時期もあるので、あらかじめ電話で宿泊予約の確認をするようにしたい。小屋は1969年に建てられ、建物は古いがソーラーパネルも設置され衛星電話もあって、大柿さんが不在でも転送されるので連絡がとれる。今日は、大柿さんに美味しい食事を準備してもらい、大変なお持てなしを受け、ノンビリとした時間を過ごさせてもらった。感謝である。お酒を飲まない私たちは、大柿さんが準備してくれた「湯たんぽ」を抱いて、20時過ぎには就寝となった。明日は風も弱まり、天気は良くなりそうだ。(I.I) |
写真 |
写真は拡大して見ることが出来ます |
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風もなくすばらしい天気 |
ピークワンへの冬期ルート |
大根森の尾根に乗る |
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もう少しで五色沼 |
五色沼の大岩に到着する |
五色沼の一切経山 |
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家形山 |
雪崩事故の遭難慰霊碑 |
家形山への標識 |
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家形山の主三角点 |
家形山の山頂はこんな感じ |
福島市も良く見える |
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中吾妻方面を見る |
家形山のオープンバーン |
多少モナカだが滑るに支障はない |
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シュプールを見て満足 |
家形山避難小屋 |
30年も前に付けたプレート |
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ニッポンピールの標識 |
東海大学緑樹山荘 |
五色温泉〜沼尻温泉のツアー標識 |
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高倉山が見えてきた |
四郎右ェ門沢の林道 |
コルから五色温泉への切通し |
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雪質も良く快適に滑る |
青木小屋コースの標識 |
鉢森山が正面に見える |
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滑川〜霧ノ平〜五色温泉の標識から右に折れスキー場跡へ |
スキー場跡へは標識がベタうちされている |
急斜面を下ると五色温泉スキー場跡地へと出る |
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スキー場跡 |
スキー場跡までくると目の前が五色温泉だ |
五色温泉「宗川旅館」 |
行動記録 |
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3月9日
しっかりと朝ご飯をごちそうになり、7時08分に小屋を出た。小屋の脇から大根森の通称ピークワンへと向かう。(積雪期は、ピークワンへのルートの他に、沢沿いに大岩手前の大根森尾根標高1750mに直接向かうこともできる。)大柿さんが緑のテープを目印に付けておいてくれるので迷うこともない。五色沼には、8時02分に着いた。ゆっくりペースだ。上空には雲ひとつ無い。沼の脇のガレ場は雪が着いていないのでスキーを脱いでガンちゃん落としまで移動し、再びスキーをつける。家形山の東斜面はオープンバーンで、その脇を登って行く。家形山8時32分到着。少しだけ休むつもりが、景色に見とれて15分も休んでしまった。
シールを剥がし下降を開始する。ドロップは山頂部から出来るのだが、カメチームは一段下がってからオープンバーンに入ることにした。雪質は安定しているようだが、一応コンプレッションテストをする。結果は、CTH(22)@24cm+だった。ばっちり安定している。斜面の上部の雪質はまずまずだったが、中間から雪が重く感じた。二人は深く重い雪に手こずったようだ。3月の雪はこんなものだろう。振り返り、自分の描いたシュプールに思わずニコッとなる。家形山避難小屋まではあっと言う間の滑りである。
家形山避難小屋が建てられる前は、同じ場所に立派な山小屋・家形ヒュッテが建っていた。その家形ヒュッテは雪崩で2度の被害を受け、1974年に取り壊された。その跡に建てられたのが現在の家形山避難小屋である。当時はガンちゃん落としの登山道も使われていて、吾妻縦走の重要な拠点でもあった。
さて、家形山避難小屋から東海大学緑樹山荘へ下ろう。積雪期のスキーツアーコースは、ここで夏道から離れて蟹ヶ沢の枝沢へとトラバースする。40年以上前には比較的はっきりしていたこのツアーコースだが、だいぶ前から灌木が伸びコースがわかりづらくなった。30年ほど前に、このままではコースがわからなくなると思い、こっそりと黄色いプレートを付けたことがある。その何枚かは今でも残っている。緑樹山荘へは東海大学ワンゲルの赤布や慶応吾妻山荘の大柿さんか付けた赤布があるので、注意しながら下れば緑樹山荘へ続く沢筋へ入ることが出来る。ここで、五色温泉から上がって来たKさんとスライドする。家形山まで登ってから、私たちに追いつくと言う。一人でラッセルしてこの時間に上がってくるのだから凄い体力だ。
10時02分、滑りすぎて危うく雪に埋もれた緑樹山荘を通過しそうになった。今年の冬は学生が上がってこなかったのだろうか。小屋はすっぽりと雪に埋もれていた。快適な滑りもここまでなので、のんびりと休憩を取った。天気はまだ崩れそうもない。
緑樹山荘からはトラバース気味に四郎右ェ門沢を目指すのだが、通った場所が悪かったのか、次の支沢がV字状に深く窪んでいる。いつもだったら簡単に越えられる沢が埋まっていないのだ。尾根筋に下っても夏道に出るのだが、登り返しになるのでここは階段登高で登り返す。次の蟹ヶ沢右俣は、もっと沢が深い。こんなに深かった記憶が無いのだが、前回の山行で沢を乗り越えないで下降し、えらい目に遭っているので、階段登高で対岸に登り返す。登り返したところに「沼−五」の昔の標識が付いている。これでルートは間違っていないことを確認しホッとする。次に1221mピークの下をトラバースして小沢を越え、切り通しの尾根に出る。尾根通しに歩くが、途中から右の樹林帯を滑っても夏道と出合う。夏道とクロスしたら開けている場所を見つけて四郎右ェ門沢へと下る。四郎右ェ門沢の対岸には作業道があるので間違うことは無い。
ここからトラバース気味に1020mまで高度を下げるのだが、勘違いをして尾根に寄ってトラバースしてしまった。ちょうど夏道とツアーコースとの中間をトラバースしたことになる。せっかくの滑りを逃してしまったことになる。下記に過去と今回のログデータと、本来歩くべきツアーコースを掲載した。赤色の線が本来のツアーコースで、多少の登り返しはあるものの、シールを付けなくても何とか五色温泉へと下りることが出来る。灌木が伸びたり、沢が埋まっていなかったりで、今回も思ったようなコース取りが出来なかった。また来いと言うことか。反省しきりである。今日、日帰りで五色温泉から家形山を往復した同じ会のKさんは、ほぼ正確なルートを取っている。後日ブログに掲載されるだろうから参考にしてほしい。
1020mのコルからの切り通しは、かつての送電線の跡だと記憶している。その切り通しは片斜面だが快適に滑って行ける。五色温泉と新五色温泉跡との間の尾根に乗ったらコースは2つに分かれる。尾根伝いはかつてのゲレンデ跡で雪に埋もれた道路まで滑ってから五色温泉へ出ることも出来る。私たちは、片斜面から尾根に乗ったところにある「滑川−霧ノ平−五色温泉」の標識から右に折れ、かつてリフトがあった五色温泉スキー場跡へと下ることにした。右に折れ「青木小屋コース」の標識に導かれ急斜面を滑り降りるとゲレンデ跡に出る。五色温泉はすぐ目の前である。日帰りで家形山を往復したKさんは、私たちが五色温泉について10分違いで滑り降りてきた。ウサギチームの筆頭だけあってすごいスピードである。五色温泉・宗川旅館で汗を流してから、車の回収のため高湯温泉へと向かった。(I.I) |
概念図 |
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トラック |
登り=赤 下り=青 |
より大きな地図で 2014.03.08-9_吾妻山・五色温泉 を表示

濃い緑色 2009年3月15日のルート (蟹ヶ沢右俣でミスルート)
薄い緑色 2014年3月9日の五色温泉〜家形山
青色 2014年3月9日の家形山→五色温泉(四郎右ェ門沢からコルまでミスルート)
赤色 本来のクラッシックルート(多少の登り返しはあるがシールをつけなくても下れる)
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