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No5097
浅草岳 1585.4m一等三角点峰
山行種別 山スキー
あさくさだけ 地形図

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山行期間 2015年4月18日(土)
コースタイム 大自然館(6:27)→林道入口(6:35,6:41)→林道終点(7:23)→嘉平与ポッチ(10:10)→前岳(10:31,10:48)→浅草岳(11:08,11:32)→早坂尾根→1206m標高点(11:47)→1145.9m三角点(12:09)→林道(12:30,12:47)→除雪終了点(13:18,13:21)→大自然館(13:32)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
大自然館より先は除雪作業中通行止めになっていた 白崩沢脇の林道入口、当然未除雪だ スキーを履いて歩き始める
林道終点からは沢伝いに登る 尾根に出ると守門岳が見える 雪庇の崩落が進む
滑っても楽しい斜面を登り続ける 好天にも恵まれ順調に高度を上げる 嘉平与ポッチのピークが見えてきた
気持ちの良い尾根歩きが続く 北岳、鬼ヶ面山へ続く尾根が見える 嘉平与ポッチの脇を通過
前岳の斜面が正面に見える 前岳から浅草岳のピークを見る 田子倉湖が眼下に見える
浅草岳の山頂 山頂には一等三角点がある 準備をして滑降開始だ
山頂から福島県側に回り込むと雪が繋がっている 早坂尾根はとてつもなく広い尾根だ オープンバーンは何処までも続く
尾根伝いに快調に滑り降りる 斜面が緩くなっててくると守門岳が正面に見えてくる 1206m標高点あたりを通過する
林道めがけて滑り降りる 右沢沿いの林道に降り立つ 沢は所々顔を出している
最初は緩斜面のため推進滑降 何度か橋を渡る 林道は徐々に角度を増し良く滑ってくれる
再び右沢右岸に渡る 除雪終了点に立つスノーモービル乗入禁止の看板 大自然館は現在営業は行われていない

行動記録
 浅草岳のスキー山行はいつ以来だろう。思い出すと、2011年3月11日に発生した東北大震災、その後の福島第1原発での水素爆発による放射能漏れ事故によって、会員の多くがライフラインなどの復旧作業や避難所や被災地での支援活動に追われる日々が続き、山どころではなくなっていた時期だった。ガソリンがようやく手に入り、スキーを車に放り込んで夜逃げするように福島県を脱出、新潟側から登ったのが浅草岳だった。ちょうど4年前である。今考えると、原発事故に対する憤りと自然の懐に抱かれて解放された気持ちが入り交じった複雑な精神状態だったと思う。
 福島を夕方出発し、大自然館の駐車場についてのが21時前に着いた。大自然館は以前ホテルだっが2004年の中越地震の影響でホテルとしての営業をやめて久しい。ので、駐車場にテントを張らせてもらい早めに就寝する。
 翌朝、朝食をすませ6時27分に駐車場を出発する。除雪された道路を進むと、すぐに白崩沢の橋に着く。右が今日の取り付き点になる林殿入口だ。スキーを履いて歩き始める。最初は林道に沿って緩やかに登って行く。途中ショートカットしながら取り付きから40分ほどで林道終点に着く。ここから雪の詰まった小沢を登り高度を上げていく。途中、赤布がついていた。ここは毎年行われている「浅草岳スキーツアー」のコースにもなっているので、訪れる人も多い。標高850mの台地に乗ったら左から尾根に取り付く。後は程良い広さの尾根を登って行くだけである。見晴らしも良く気持ちも良い。振り返ると守門岳が見える。ところによっては左側の雪庇が崩落しているが、雪は繋がっている。嘉平与ポッチのピークが遠くに見えてきた。先はまだまだ長い。さらに高度を上げると北岳が見えてくる。
 嘉平与ポッチは右側のムジナ沢側をトラバースする。すばらしいオープンバーンで、ここの滑りを楽しむ人も多い。前岳が正面に見えると浅草岳の山頂も近い。前岳で風を避けて早めの昼食にした。20分近く休憩してから浅草岳とのコルへと進む。浅草岳の斜面の雪は消えているので、スキーを背負って山頂へと向かう。山頂から戻る人たち全員が「山頂は風が強くて休んでられない」と言う。前岳で昼食が正解か。
 11時08分、浅草岳の山頂に到着する。風はあるものの我慢できないほどでもない。山頂の写真を撮ったら、いくらか福島県側に進む。ここは風が無く穏やかである。山頂から早坂尾根へ滑り込むには、一旦福島県側に回り込む。この時期、三角点のある山頂からだと雪が繋がっていないからだ。距離にして100mちょっと移動すると、北側の早坂尾根のオープンバーンに雪が繋がっていた。いよいよスタートである。
 今日は、今年から山スキーを始めた○島さんと深○さんが一緒なので、ゲレンデのような早坂尾根は最高の条件だ。果たしてお二人に満足していただけたでしょうか。快適なバーンも1206m標高点あたりまでで、後は緩斜面のために推進滑降を余儀なくされる。次の快適なバーンは1145.9m三角点を過ぎたあたりからだ。北西に延びる尾根に沿って樹間の広い快適な斜面で、初心者でも楽しむことが出来る。雪が繋がっていればどこでも滑れるのだろうが、途中で途切れるのも怖いので、途中から左に折れて、真っ直ぐに林道を目指すことにした。小沢を下り、造林地の切り開きを滑って行くと右沢と本沢との出合付近に出た。林道は道形がわかるだけで、すっぽりと雪に覆われている。右沢が少しだけ顔を出していた。
 後は林道を下るだけだが、除雪がどこまで行われているのかがわからない。林道歩きも覚悟して歩き始める。前半は斜度がないので、推進滑降が続く。飽きた頃に斜度が増し滑るようになった。林道を気持ちよく滑って行くと、白崩沢に架かる橋の手前で除雪された道路に出た。ここだったら車を置いてきた大自然館までは歩いてもさほど無い。道路歩きを覚悟していただけに、得した気分だ。途中フキノトウを採りながら10分ほどで車に戻った。
 除雪終了点には「スノーモービル乗入禁止」の看板が立っていたが、山中にはしっかりとスノーモービルの走行痕があった。わざわざ看板が立てられたにはそれなりの経過があり、理由もあるのだろと思う。最低のルールだけは守りたいものである。(I.I)

概念図

トラック 登り=赤 下り=青

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