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No5112
鳥海山・猿倉コース
七高山 2229.0m一等三角点峰
山行種別 山スキー
ちょうかいさん・さるくらこーす 地形図

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山行期間 2015年5月3日(日)
コースタイム 猿倉駐車場(6:15)→七高山(10:20,11:10)→下降点(11:16)→唐獅子平(11:36,12:06)→1890m地点(13:00,13:10)→猿倉駐車場(14:08)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
早朝から板の清掃 登り口には雪上車が2台 山頂目指して適当に歩いてゆく
鳥海山は常に山頂が見えている ボーダーの大パーティーが横切る 舎利坂を登っている人達が見えてきた
山頂まであと50m  にぎわう七高山の山頂 祓川からぞくぞくと登ってくる
藤◯さん到着 七高山からの新山 外輪山からの下降点
この斜面を3人占め ◯樹さんが飛ばす テレマークの藤◯さん
気持ちよく滑って休憩 唐獅子平避難小屋 今度は2人占めの斜面

ヤニ状物質をスクレーパーでかき取る
トラバースしながらの滑降 下部はポール沿いに下降した
お疲れ様 祓川からの鳥海山 帰り道からの鳥海山

行動記録
 湯ノ台コースを終えてから猿倉口へと移動した。山頂を経由して滑り降りれば近いのだが、鳥海山の裾野をぐるっと半周以上もするとかなり時間がかかる。猿倉駐車場では会のパーティーはテントだが、我々は車中泊である。持ってきたタラノメを天ぷらにし、ビールを飲みながら明日の打合せだ。明日は堰口に1台デポし、猿倉から登って堰口まで滑り降りる計画としていた。しかし、湯ノ台でもブナのヤニでスキーが滑らなかったことから、猿倉口からの往復に短縮することでまとまった。ヘッデンの光の中に細かいものが漂い落ちてくるのが見える。なんだろうと皆で首をかしげる。ブナの花粉かもしれない。見上げれば星空。明日も晴れだろう。
 5時前には起床し、昨日真っ黒になったスキーの滑走面を掃除する。今シーズンはこの黒いものにあちこちの山で悩まされている。祓川コースに行くという会のパーティーより先にスタートした。猿倉駐車場から道路を少し西に行くと猿倉コースの入り口だ。広場のようになっていて、雪上車が2台にスノーモービルが数台置いてある。すぐ前に1人先行者がいて左手へと進んでいった。我々はこのコースは初めてなので、前方に見える山頂目指して適当に歩いてゆくことにした。常に山頂が見える鳥海山なので問題はないだろう。朝から大賑わいであろう祓川コースと違い、猿倉コースは静かなものである。前後を見ても人影は1人か2人程度だ。しばらく歩いていると足が重い感じがし、そのうちバテたようになってきた。まだ2時間も歩いてないというのにどうしたことだろう。もしやと思い行動食を口にするとバクバク入っていく。どうもシャリバテだったようだ。朝はカップうどんで済ませたが、体重81キロの自分にはカロリーが全然足りなかったのかもしれない。
 〇樹さんはいつものようにペースが速く、かなり先を進んでいるのが見える。しばらくは藤〇さんと一緒に歩いていたが、斜度が増してくると各々のペースになるので離れた。祓川コースと合流すると舎利坂だ。スキーだけでなくツボ足の登山者も大勢の斜面に取り付いている。見ているとスキーでのシール登高でも、人それぞれ様々な登り方をしていて面白い。自分もスローピッチでひと頑張りして山頂に到着。〇樹さんは既に40分以上待っていたようで、そのスピードには敬服するしかない。見下ろせば斜面に点々と蟻のように、大勢の人が登ってくるのが見える。藤〇さんはさらに30分ほど遅れて到着。
 七高山から外輪山を西へ滑降ポイントに移動する。7〜8人が滑る準備をしていたが、我々のほうが早く滑り出した。右へトラバースして大斜面の上に出る。他には誰もいなければシュプールも見当たらない。縦溝もほとんどなくきれいな斜面だ。祓川コースの人の多さと荒れた雪面からすれば、ここはまるで別世界のようだ。思いのままにスキーを走らせターンを刻んでいく。爽快そのものの滑降が続く。外輪山の滑り出しから530mも落とし、唐獅子小屋の前まで滑り降りた。斜面を見上げると満足感がこみ上げてくる。上にいた7〜8人は降りてこなかった。おそらく祓川のほうにトラバースしていったのだろう。我々は斜面を独占した代わりに登り返さなければならない。〇樹さんがひと足先に登り返していく。明日は大朝日に登る予定なので、これから移動しなければならないのだという。少々疲れていることもあり、藤〇さんと自分はゆっくりと休憩するとしよう。
 さてそろそろ登り返すとしよう。ゆっくりと220mほど登り返してからシールを剥がす。北へとトラバースしながら滑っていくが、こちら側の斜面にも人は数えるほどしか見当たらない。こんな素晴らしい斜面を滑らないのは何とももったいない。少しの登り返しをすれば、この斜面を滑って祓川コースに戻るのは容易だ。しかし、多くの人がそのまま祓川コースを滑り降りていく。標高が森林限界より下になりブナ林が見えてくると、とたんにスキーが走らなくなった。滑走面を見ると、昨日と同じように黒いものがべっとりと付いている。スクレーパーで掻き落としたが、滑りだすとすぐ付いてしまうので諦めるしかない。それ以降は我慢の滑り歩きで駐車場へと戻った。もし当初の計画どおり堰口まで降りていたとしたら、全然滑らないスキーにかなり苦労したと思われる。計画変更は正解だったといえる。(K.Ku)

概念図

ルート図 登り=赤 下り=青


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