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No5252
吾妻山・若女平
西吾妻山 2035m標高点
山行種別 山スキー
あづまやま・わかめたいら 地形図

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山行期間 2016年1月23日(土)
コースタイム 天元台湯元駅(7:50,8:20)=リフト終点(9:13,9:24)→凡天岩(10:14)→西吾妻山(10:33)→西大巓(11:12,11:22)→東斜面下(11:34)→西吾妻小屋(12:18,12:51)→若女平(13:45)→細尾根(13:58)→小坂(14:25)→西吾妻スカイバレー(14:46)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
天元台つがもりリフトを1番乗り 標高1,820mのゲレンデトップ 中大巓を右から巻き登る
稜線は風もなく穏やか 凡天岩の右を通過 左に見える吾妻連峰の山々
西吾妻山へと進む 樹氷はやせている 平坦な西吾妻山の山頂
西大巓へと向かう 西大巓への登り 西大巓山頂からの西吾妻山
山頂で滑降準備 東斜面に飛び込む 石◯さんもドロップ
進歩著しい渡◯君 いつでもニコニコの大◯さん 西吾妻小屋へと向かう
振り返り見る西大巓の東斜面 西吾妻小屋 若女平へ
樹林帯へ入る アグレッシブな滑りの◯樹さん ダイナミックな黒◯くん
古い標識 石◯さん 若女平の標識
細尾根でちょっと手こずる 急斜面を下る 藤右エ門沢の橋を渡る

行動記録
 ニュースではこの週末は最強の寒気が入り、地域によっては大雪との予報を流している。沖縄でも雪が降る可能性もあるとのことで、本当だとすると大変なことだ。しかし、東北は比較的穏やかで安定しているようだ。さてどこの山に行こうかと考えたが、広範囲にちらばるメンバーが集まりやすい吾妻山の、若女平コースにすることにした。自分としても若女平は2年ぶりとなる。
 2便目のロープウェイに乗り込んだが、後ろの3人が乗り切れずに次の便になった。上の高原駅で3人を少し待ってしらかばゲレンデのリフトに乗る。さらにリフトを2本乗り継ぐとリフト終点では標高1,820mとなる。土曜日なので我々以外にも山スキーパーティーがいるだろうと思っていたが、リフトから降りるのはゲレンデボーダーばかり。この週末は強い寒気が入り大雪との予報もあったので敬遠したのだろうか。しかし、よく天気予報を見ると東北の山岳でも日中は風も穏やかで安定していると思われた。現実に時折日も差しほぼ無風と好条件。さあ今日のツアーにスタートしよう。昨日までのトレースは新雪に覆われ見えないので軽いラッセルで登っていく。稜線に出ても高曇りで視界はクリアーなので、ルート取りに苦労することもない。緩やかな斜面を登り、凡天岩の右側を通過すると西吾妻山の山頂が見えてくる。
 いつもなら西吾妻山周辺は見事な樹氷群なのだが、今年は暖冬のせいかまだ貧弱な姿だ。西吾妻山の山頂を踏んで西大巓へと歩を進める。今日は西大巓の東斜面を滑るつもりなのだ。山頂にも尾根にも人影は見えず、グランデコスキー場からはまだ誰も登ってきていないようだ。もしかすると1番乗りかと期待したが、やがて尾根に2つの人影が見えこちらに向かって手を振った。これはおそらくと思いながら山頂に着くと、そこにいたのはやはり松○さんご夫婦。昨年の沢登り教室以来のはずだが、ネットでやり取りしているので久しぶりという感じがしない。松○さん達は滑る気満々で我々の到着を待っていたようで、お先にと斜面へドロップしていった。我々も後に続いてパウダーの浮遊感を満喫し、オープンバーンの下端でシールを貼って登り返す。南西尾根を滑るという松○さん達とはここでお別れだ。
 西吾妻小屋へと歩きながら振り返ると、西大巓に少しガスがかかっていた。我々は良いタイミングで滑ることが出来たようだ。小屋には30分ほどで到着。まだ1階入口からも入れそうだが、2階の冬季入口より入って昼食休憩とした。誰もいないので我々の貸し切りである。腹も落ち着いたところで若女平ルートへとスキーを進める。始めのうちこそ雪面にうねりがあるが、やがて樹林帯の快適な滑降となる。斜面は適度な斜度で、しかも軽いパウダーの今日は気持ち良くスキーが走り、メンバーの口からは思わず歓声が上がる。今日は山スキー2年目のメンバーが3人もいるのだが、苦もなくまさに舞い降りるように滑り降りてくると言えば言い過ぎだろうか。時々休んでパーティーをまとめながら下降していくと、やがて平坦な地形となりここが若女平である。平坦ゆえの下りラッセルも覚悟していたのだが、今日我々より先に下ったパーティーのトレースがあり、遠慮無く利用させてもらうことにする。トレースは必ずしも「正しい」ルートではなかったが、楽させてもらったので文句は言えない。
 若女平からやや急な斜面を下ると細尾根になる。ここは東側が崖状で雪庇になるので要注意箇所だ。初めてのメンバーには特に注意していたのだが、何とトップの自分が東側の雪を踏み抜いてしまった。抜け上がろうともがいていると、今度は後にいた渡◯君が崖側に転倒してしまいヒヤッとする。結局この10mほどの区間はスキーを外してツボで歩くことにした。細尾根は雪が良くてスムーズに通過できる時はあまり危険は感じない。しかし、2014年3月に若い男性が滑落して亡くなっている場所ということを忘れてはならない。今日の先行者のトレースも、雪庇の端ギリギリのところを通っているものがあったが、当の本人はわかっていなかったのではないだろうか。細尾根を通過後はカラ松林から杉の植林地へと入る。トレースに乗るとスピードがつきすぎるので、左の斜面をトラバースするように下降する。小坂の急斜面は先行者のトレースで荒れていたこともありやや難儀したメンバーもいたが、横滑りも使ってなんとか無事通過する。雪が増えればもっと楽になるだろう。藤右ェ門沢の左岸を滑り、中途半端に乗った雪でかえって不安定になっている橋を怖々渡る。吾妻スカイバレーまでひと滑りすると今日の楽しいツアーも終了だ。
 厳冬期ということもあり、西大巓でも若女平でもパウダーを堪能することが出来た。雪が良ければすべて良しというわけではないが、ツアーの印象の大きな部分を占めることは間違いない。しかし今シーズンの積雪量は、やはり平年より1mほど少ない感じがする。そのためいつもは埋まっていそうな所でもヤブが出ているが、滑ることは出来るのでさほど問題にはならない。また、細尾根は雪庇に気をつけて慎重に通過したい。(K.Ku)

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