Fukushima toukoukai Home page |
|
No5284 |
蔵王・北屏風滑降
|
屏風岳(1,825m)※1,760mまで |
山行種別 |
山スキー |
ざおう・きたびょうぶかっこう |
地形図 |
|
山行期間 |
2016年2月5日(土) |
コースタイム |
すみかわスキー場(8:42)→井戸沢(9:42)→金吹沢(10:53)→澄川(11:32)→稜線・1760m(13:14,13:46)→休憩(14:24,14:45)→秋山沢コース口(15:42)→神嶺林道デポ車(16:15) |
写真 |
写真は拡大して見ることが出来ます |
 |
 |
 |
リフトを横目に歩く |
井戸沢の沢床を歩く |
聖山平の廃リフト沿いに登る |
 |
 |
 |
宙に浮いている枯れ木 |
金吹沢を横断 |
澄川源頭に入る |
 |
 |
 |
沢は所々で口を開けている |
突然先行者のトレースが現れた |
後には刈田岳 |
 |
 |
 |
屏風岳の稜線までの斜面 |
素晴らしい景色に自然と笑顔になる |
稜線までもう一息 |
 |
 |
 |
稜線に到達 |
トップでドロップする藤◯さん |
ラストは小◯さん |
 |
 |
 |
シュプールを刻む |
後のピークは水引入道 |
小◯さん |
 |
 |
 |
藤◯さん |
スキー板が折れた |
秋山沢ルートを下降 |
 |
 |
 |
神嶺林道に合流 |
神嶺林道を2.6キロ歩く |
この板で滑りきった |
行動記録 |
|
前日に続き天気が良さそうな日曜日、地元である南蔵王の屏風岳東斜面の通称北屏風を滑ることにした。やはりシーズン中に1度は北屏風を滑らないと気が済まない。メンバーはいつもの藤◯さんにその友人の小◯さんも加わり3人パーティーだ。北屏風へのアプローチルートは定番の後烏帽子岳からではなく、すみかわスキー場から澄川源頭を登るという、いわば裏ルートとでも呼べそうな計画とした。ちなみに自分は後烏帽子岳からアプローチしたことは何故か1度も無い。
えぼしスキー場への道を登っていくと途中に神嶺林道の入り口がある。林道に少し入って建物脇に小〇さんの車をデポし、すみかわスキー場へと移動する。8時42分、すみかわスキー場をスタートして観光道路を登っていく。歩いている途中で動き始めたリフトを横目に我々はのんびりマイペースだ。1時間ほど歩くと観光道路左手に夏道の登山口があり、斜面を井戸沢へと下降する。沢はすっかり埋まっているのでそのまま沢底を歩いて行くことができる。やがて両岸が立ってきたので、少し戻って右岸に取り付き沢から上がった。10時11分、かなり昔に廃止された聖山平リフトに出合い、しばらくリフト沿いに終点まで登っていく。気温が上がりシールにダンゴが付き始めたので落としながら登る。シールワックスは塗っているのだがどうにも利きが悪い。
右手に刈田岳、前方には前山と杉ヶ峰が大きくなってきた。左にはこれから登る澄川源頭が見える。金吹沢を横断しさらに小沢を横断すると澄川へと下降する。この上流部での澄川は地形図で峠ノ沢と表記されている。なお、澄川は沢に穴が開いていることが多いと聞くので、あまり早く下に降りないほうが良いだろう。11時32分、峠ノ沢を横断し澄川の源頭部を登り始める。沢に所々穴が開いていたのでちょっと驚く。この源頭部での穴の出現は意外だった。沢底を登っていくと左岸から降りてきたスキーのトレースを発見。跡を見るとシールを貼って沢を登っていったようだが、5分ほどそのトレースを追っていくと再び左岸に登っていった。しかし、やがてまた左岸から降りてきて沢を登っていった。とすれば屏風を滑るのだろうか。似たような考えの人がいることに何やらうれしくなる。
12時25分、進路を少し左に振って沢を出て稜線を目指す。視界が広がり素晴らしい景色に全員感嘆する。あらためて蔵王の良さを再認識する。いつまで見ていても見飽きることのない風景だ。13時14分稜線に1760m地点で到達。山頂はさらに700mほど南だが、今日は山頂までは登らずにここから滑降することにした。我々の100m北にツアーらしい7・8人のパーティーがいたが、やがてひとりずつ滑降していった。
北屏風の斜面を見下ろして各々自分のラインを思い描く。13時45分、藤◯さん、自分、小◯さんの順にドロップする。斜面は固めで薄く雪が乗っているが、場所によっては10センチほどになり足を取られそうになる。思ったよりスピードに乗り大きく弧を描くが、昨日の疲労の残る脚では遅れ気味のターンとなってしまう。それでも何とか斜面いっぱいに使ってシュプールを刻む。小○さんはかなりの腕前と聞いていたがその滑りで危なげがない。スキーの名手の藤◯さんは序盤は快調だったが、どうしたことか転倒し、潅木に引っ掛かるなどして少々手こずりながら降りてきた。降りてきた藤○さんが何か叫んでいる。聞くと「スキーが折れた」という。一大事である。折れたスキー板を確認。左の板がビンディングのすぐ前で折れていて、かろうじてソールとエッジでだけ繋がっている。自分はアクシデントに備えていつもワカンを担いでいるでの、ワカンを履いてもらっての下山を考えた。しかし、藤◯さんはまだ板が繋がっているのでこのまま滑るという。了解とは言ったものの内心は「いずれワカンになるだろう」「そうなれば時間がかかりヘッデンになるかもしれない」と覚悟した。
14時07分、再び下降を開始して秋山沢の左岸沿いに滑っていく。樹間が狭くてブッシュもあるのだが、藤◯さんはぶらぶらの板で巧みに滑る。途中で遅い昼食にして再確認すると、左になるべく体重を載せないようにして滑っているのだという。そのスキー技術と対応力には感心するばかりだ。樹間が狭くて斜度がある斜面は、北側に迂回するようにラインを振って下降を続ける。15時42分、秋山沢コース口で神嶺林道に出た。休む間もなくデポ車へと向かう。林道の雪は何とか繋がっていたのでひと安心。わずかな登り勾配で2度スキーを担いだが、それ以外ではスキーのまま走破し、16時15分、デポ車に到着。スタートから7時間33分だったが、アクシデントがあった割にはあまり遅れなかった。3人の足並みがそろっていたことと藤〇さんの頑張りだろう。なお、後で分かったのだが、この日は東北大学蔵王観測所まで車で入れたようだ。観測所に車をデポすれば秋山沢コース口から5分とかからなかった。観測所までは雪でまだ無理だろうと思い込み、30分ほど余計にアルバイトしてしまったことになる。(K.Ku) |
概念図 |
|
ルート |
|
|
Copyright(C) 2016 福島登高会 All Rights Reserved.
|
|