山形県米沢市の滑川温泉は豪雪地帯にあり、宿へ通じる道は手前4kmで通行止めとなる。そのため、11月上旬から4月下旬までは休業となる。その休業期間中も旅館の建物管理と雪下ろしのために、管理人がずっと常駐しているのだという。休業とはいっても、ずっと温泉は湧き続けており、宿を訪ねてくる冬山登山者の入浴・宿泊は受け入れているようだ。もちろん食事など出ないので、湯治用の部屋での自炊となる。会の中井○さんは以前から、冬に滑川温泉に泊まることを恒例にしていた。今年は3月上旬に計画したと聞き、自分も参加させてもらうことにした。忙しくてここ1か月間山から離れていたので、こんな楽ちんな山行もいいだろう。中井○さん達は朝スタートだが、自分は一人で午後から追いかけることにした。
峠駅手前の駐車スペースに中井○さんの車があったので、その脇に自分の車を停める。冬季でも峠駅までは除雪されているのだが、滑川温泉への分岐から先は除雪がされていない。自分の足で歩く者のみが滑川温泉にたどり着くことができる。今日は晴れていて穏やかな日で、道なりに中井○さん達のスキーのトレースがある。萱峠までは緩い登りが続き、峠を越えると平坦な道が続く。途中2か所雪崩の跡があり乗り越えて進む。所要時間1時間22分で滑川温泉福島屋に到着した。中井○さんほか3名は既に部屋で宴会中。早速風呂に入ってから自分も宴会に加わる。その後また風呂に入ってから宴会を続ける。この1か月間のストレスが溶け出し肩が軽くなっていくようだ。夜は湯たんぽのお陰もあってぬくぬくと熟睡できた。5日は所用があったので、朝風呂を浴びると一人で宿を出て歩く。1時間7分で駐車場所に到着すると帰途についた。(K.Ku)
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