高湯からのルートはあまり風が当たらない。今日のような強風の日には定番のルートだ。登山口から夏道沿いに登り始めると、昨日のものらしい薄っすらとしたトレースがある。昨夜降った軽い新雪が20センチほど積もっていてラッセルが続く。9人パーティーなのでラッセル要員は豊富だ。トップをどんどん交代しながら登っていく。ラッセルは慣れていないと体力を消耗する割には進まない。コツを掴むには経験を積むのが一番だ。登山口から1時間弱でスカイラインを横断する。この上からはさらに積雪量が増してくる。
雪が深くなるとスキーのトップが雪の上に出にくくなり、ラッセルがやりづらくなる。強引にトップを出そうとすると非常に疲れることになる。そんな時は、踏み出す方のスキーを片方のスキーの上に重ねるようにして前に出すようにすると良い。比較的容易にトップが浮いてくるので力もあまり必要としない。深くなる雪と格闘してラッセルを続けたが、山鳥山で既にスタートから3時間が過ぎた。もはや昼時だがもう少し頑張ることにした。山鳥山から40分ほどで井戸溝に着いたので、今日はここまでとして昼食を取ることにした。
昼食を取ってから下山にかかる。雪が軽いのでスキーが走る。山鳥山までは往路を辿ったが、そこから先は往路を外れて旧あづまスキー場へと向かう。ゲレンデ跡を滑ろうと思ったのだが、潅木が煩すぎてまったく滑りにならない。この2年ほどで急激に成長したように感じる。もうこのスキー場跡を下山ルートに選ぶ意味もあまりなくなったようだ。途中から磐梯吾妻スカイラインに出てしばらく進み、また往路に戻ると登山口に出てスカイラインを滑り駐車地点に戻った。今日は曇りということもあり最後まで軽い雪だったのは良かった。高湯温泉の高原荘で湯につかり(300円)帰宅した。(K.Ku)