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No5747
三本槍岳
1916.9m一等三角点峰
山行種別 山スキー
さんぼんやりだけ 地形図

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山行期間 2018年1月20日(土)
コースタイム
白河高原スキー場跡・駐車地点(8:15)→ゲレンデ跡トップ(9:27)→赤面山(10:20,10:37)→前岳(11:14)→昼食(11:40,12:00)→スダレ山(12:37,12:48)→三本槍岳(13:22,13:49)→スダレ山(14:16)→Mt.ジーンズスキー場ゲレンデトップ(15:23)→ベースロッジ(15:45)=白河高原スキー場跡・駐車地点(16:30)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
白河高原スキー場跡 ゲレンデ跡を登る 潅木のないフラットなバーン
林間を登っていく 樹林を抜けると視界が広がる 赤面山の山頂に到着
茶臼岳・朝日岳・スダレ山 三本槍岳・須立山・旭岳 ツボ足で鞍部へ下る
前岳からのスダレ山 スダレ山の斜面に取り付く 尾根の夏道に出た
三本槍岳へ向かう 三本槍岳の山頂にて 手前から流石山・大倉山・三倉山
下山にかかる スダレ山斜面上部からの中の大倉尾根 ウロコの細板でテレマークターンを決めるS木さん
締まった雪のフラットなバーン 中の大倉尾根へトラバース 中の大倉尾根を滑る
林間を滑り降りる 結局ゲレンデを下りた お疲れ様

行動記録
 仕事関係で鬼怒川温泉に泊まりに行くことになり、その途中で山スキーができないかと考えた。すぐ思いついたのは赤面山で、6年前に1度だけ白河高原スキー場跡から登ったことがある。しかし、ここは2時間少々で登れるので物足りないと思い、三本槍岳まで足を延ばせないかと考えた。三本槍岳へはマウントジーンズスキー場のリフト利用で登るのが一般的で、赤面山から登っている記録はあまりないようだ。那須山域の雪は東北の多雪地域に比べればそれほど多くない。先週の若女平では深雪で悪戦苦闘したが、今週はまったく違う状況の山に登るのも面白いと思い向かうことにした。
 福島市でS木さんを乗せ、白河インターを降りてK玉さんとコンビニで合流。朝食と行動食を買い込んで、マウントジーンズスキー場へと向かう。登りは白河高原スキー場跡からなのだが、下りはマウントジーンズスキー場へと滑り、地形図にはある林道などを利用して中間地点で道路に出る計画なのだ。下調べのとおりヘアピンカーブのところに駐車スペースがあり、1台デポして白河高原スキー場跡へと移動する。防雪柵の脇に車を止めると3台ほど先客がいた。8時15分に防雪柵の下をくぐってスタートする。駐車場跡は雪が残っている左沿いを歩いていく。ガラスが割られて荒れ果てたレストハウス脇を通ると登りになる。雪は締まって固いのでスキーの跡も余りつかないほどだ。先週の深雪ラッセルとは両極端の違いである。ゲレンデ跡はヤブっぽいが、それほど邪魔にならずに歩くことができる。風もなく快晴なのでジャケットを脱ぐ。今日はかなり日焼けしそうだ。雪面の照り返しも強いが、ここのゲレンデは平均斜度で15度程度なので、汗をかくほどにもならない。登っていくとやや斜度のあるヤブのないオープンな斜面になり、ひと登りするとゲレンデトップも近い。振り返って下を見たが、我々の後からは誰も登ってこないようだ。リフト降り場には単独男性が休憩中だったが、以降スダレ山まで誰にも会うことはなかった。赤面山登山口の標識に従って林間に入って登る。木々の間隔があるので滑れば楽しそうな林だ。樹林帯を過ぎて潅木のうるさい区間を右に左に避けて抜けると、左手に茶臼岳と朝日岳の展望が広がってくる。昨年の痛ましい雪崩事故があったと思われる斜面も見えた。このあたりからはノートレースになる。登り始めて2時間ちょっとの10時20分に赤面山到着。眺めを楽しみながら後続の2人を待つ。正面にはスダレ山、後ろに隠れるように三本槍岳、右へと繋がる稜線に須立山と旭岳(赤崩山)、さらには磐梯山や吾妻連峰に安達太良連峰が望める。
 赤面山からはいったん鞍部に下るのだが、雪が少なく岩が露出しているのでスキーを担いで歩く。適当なところでスキーに乗るが、潅木や笹を踏み抜き加減のところもある。地形図にある前岳を通過すると急斜面になってくる。しばらくスキーで登高するが、まだ初心者のK玉さんはジグを切るのに苦労している。昼食を斜面途中で取ってから再び登りだすと、さらに斜度が立ち潅木も邪魔でスキーでは登れなくなった。やむなくツボ足に切り替えるが、踏み抜きが多くて少しの標高を稼ぐのに結構時間がかかった。尾根の登山道には12時37分着。ここをいちおうスダレ山としておこう。三本槍岳の方へは踏み跡がしっかり延びていて登山者の姿も見える。ここからはツボ足の方が軽快に歩けそうに思えたので、スキーをデポすることにした。しかしこれが失敗。やはり踏み抜きが多く、特に体重の重い自分はやたら踏み抜く。下山してくる登山者達は皆さんワカンかスノーシューだ。計画より遅れて13時22分に三本槍岳山頂に到着。遮るものの無い360度のパノラマを楽しむ。西には昨年9月に井戸沢を遡行して登った流石山が近い。遠くは霞んでいて飯豊連峰などは見えなかった。
 山頂からスダレ山まで再び踏み抜きながら戻り、スキーに乗るとホッとする。下山はスダレ山の中の大倉尾根寄りの斜面を滑る。斜面上部に出てチェックすると、斜度は30度程度でシュカブラもなくフラット。雪面は固く締まっているがアイスバーンではないので滑るには問題ない。なお、初心者のK玉さんには安全のため、尾根をツボ足で下ってもらうことにした。ひと滑りしてターンをいくつか刻むと、トラバース気味に中の大倉尾根へ乗る。滑った標高差は150m程度なのであっという間だ。K玉さんが来るのを待って中の大倉尾根を滑り降りる。林間を気持ちよく滑りゲレンデトップに到着。ここからは営業していない元ゲレンデの未圧雪バーンを滑り降り、なるべく駐車地点に近いところに出るつもりだった。しかし、ちょうどパトロールが登ってきて、あなた達がゲレンデを降りるのを見届けるというので、あえなく計画変更のやむなきとなった。車道歩きが長くなるが致し方ない。固いゲレンデを滑り降り、道路に出るとスキーを担いで歩いていく。やっと中間点のデポ車に乗ると、白河高原スキー場跡には16時30分に到着した。予定より下山が遅れたが、何とか鬼怒川温泉の宴会には間にあった。さて、三本槍岳はあまり山スキー向きの山ではない(積雪量が増えれば印象は変わるだろう)かもしれないが、天気の良い穏やかな日には大展望を楽しみに登ってみたい山だ。また、リフト利用でのスダレ山斜面、中の大倉尾根とツリーランなら半日コースで楽しめるだろう。(熊)

.ルート図 登り=赤 下り=青
この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の電子地形図(タイル)を複製したものです。(承認番号 平29情複、 第353号)この画像をさらに複製する場合には国土地理院の長の承認が必要です。

トラック 登り=赤 下り=青

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