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No5748
安達太良山・八丁林
1699.7m二等三角点峰
山行種別  山スキー
あだたらやま・はっちょうばやし 地形図

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山行期間 2018年1月20日(土)
コースタイム 奥岳(8:30)=ブルーラインリフト+ゴールドラインリフト=リフト終点(8:43,8:53)→休憩(8:58,9:14)→五葉松平(9:30)→薬師岳展望台(9:44)→仙女平分岐(10:21)→本山(10:56,11:16)→船明神分岐(11:35)→烏川右俣源頭・積雪観測(11:42,12:02)→振子沢源頭・昼食休憩(12:05,12:25)→勢至平分岐(12:43)→八丁林・休憩(13:11,13:21)→塩沢スキー場・ゲレンデトップ(13:33)→塩沢スキー場(13:45)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
天気も良く薬師岳が左手上部に見える シリウスゲレンデトップでシールを付ける 五葉松平へと向かう
ロープウェイ山頂駅も冬休み 薬師岳展望台から本山が良く見える 登り始めると和尚山が見えてくる
仙女平分岐 大斜面を見ながら本山を目指す 大斜面の右奥に見えるのが蔵王連峰
本山への最後の登り 本山(乳首山)基部に到着 山頂から見る和尚山
手前は船明神山、奥が磐梯山 本山の山頂部にある三角点と祠 矢筈森、鉄山、箕輪山、奥は吾妻連峰
今日のメンバー女子2名 スキーを背負って牛ノ背へ移動 そのまま船明神分岐へと向かう
牛ノ背から矢筈森避難小屋跡へ 烏川右俣源頭でコンプレッションテスト 破断面は針状結晶を多く含む新雪
烏川右俣源頭をトラバースする 本山を振り返って見る 矢筈森から振子沢源頭へ滑り込む
降雪のため斜面が良く見えないが締まった斜面は良く滑る いつもだったら雪に埋もれる石碑がそのままだ 勢至平への下りは灌木がうるさい
勢至平まで来ると登山者も多くなる 八丁林のツアーコースを進む 湯川スキー場へのツアー標識(現在の塩沢スキー場)
笹がまだ顔を出したままだ 八丁林から塩沢スキー場へ向かう ルートはスキー場トップまで真っ直ぐに付いている
塩沢スキー場第3ゲレンデトップに出る 上級コースは無圧雪のバーンだった リフト乗り場に到着して山行を終える

行動記録
 今日は八丁林の調査のため安達太良山に登ることにした。福島をゆっくり発ち、塩沢スキー場に車をデポし奥岳へと向かう。晴れの予報だが山の天気は早めに崩れるので、この好天がいつまで持ってくれるやら。早めに身支度をしてリフトチケットの販売を待つ。
 あだたら高原スキー場がロープウェイの冬季営業を止めてからは、本山に楽して登るにはシリウスゲレンデの最上部からが一番近いルートになった。シリウスゲレンデとは以前の烏川ゲレンデであり、昔に戻ったと思えば苦にもならない。ブルーラインリフトとゴールドラインリフトを乗り継いでゲレンデトップに降り立つ。シールを付けて五葉松平へと向かう。歩き始めてすぐにFさんのシールトラブルが発生。接着面に雪が付き使えそうにない。テーピングテープで応急処置をする。一段上に上がると緩やかになる。それでも夏道沿いに進むので灌木やハイマツがうるさい。五葉松平の標柱の脇を抜け薬師岳展望台を目指す。薬師岳展望台には30分ほどの道のりだ。薬師岳展望台からは正面に本山(乳首山)、右に鉄山、箕輪山と安達太良連峰の峰が連なり最高の眺めを提供してくれる。今日は風も無く穏やかだ。薬師岳展望台から尾根伝いに進む。コースは山頂まで尾根伝いなので登りでは迷うことはない。仙女平分岐まで来ると山頂までは30分ほどの道のりだ。烏川左俣源頭のオープンバーン「大斜面」が正面右手に見える。大斜面は吹きだまりの大斜面で滑るには最高だが、雪崩れることもあるので弱層テストしてから入りたい。
 どこまでも尾根伝いに登って行くと本山の山頂基部に着く。山頂は岩峰になっているのでスキーを脱いで登る。まれにだが凍っているときはアイゼンが必要となることもあるので注意すること。普段はほとんどがエビの尻尾状態なので心配は要らないだろう。登り口は東側と南側にある。積雪が多ければどちらも危険無く登下降できる。山頂からは天気が良ければ360度の展望が得られる。
 山頂基部に戻り、スキーをザックにくくりつける。本山の北東斜面をステップを切りながらトラバースして牛ノ背に出る。稜線上は普段風が強く雪は付かない。スキーを背負ったまま船明神分岐を越え、夏道沿いに矢筈森避難小屋の前を通り、雪が付く烏川右俣源頭へと移動する。ここから矢筈森基部の振子沢源頭に移動するのだが、その前に必ずやらなければならないことがある。スノーピットを掘って弱層テストを行うのだ。結果はCTH(24)@55cm+、AAAのSWAG に準じると、CT24@↓55cm;TD100となる。破断したのは雪面から55cmの位置で、滑り面を観察すると針状結晶を含む新雪がしまり雪との間に残っていた。
 矢筈森基部でシールを剥がし、昼食を取っていると雪が落ちてきた。本山からの移動中に積層雲が確認できたので、高気圧は離れたなとは思っていたが、早くも稜線には層雲がかかり雪が降り始めた。快適な振子沢の滑りも暗くなってきて斜面の角度が掴みづらくなった。それでも締まった斜面は良く滑ってくれる。夏道までほんのちょっとだが滑りを楽しむ。次に登山道を横切り勢至平へ向かう。途中、灌木がうるさいが今日のメンバーは離れずについてくる。15分ほどで勢至平分岐に着く。ここまで来ると登山者がたくさんいる。馬車道を横切り八丁林のルートへと足を踏み入れる。まだ雪が少ないようだ。
 すぐにカラマツの造林地になる。この造林地は大正から昭和初期にかけて造林されたらい。私が子供の頃には奥岳にカラマツ山荘があり、その時点で安達太良山の東面には広くカラマツの造林がなされていた。コースはカラマツ林の切通しを抜ける滑りやすいルートだったが、最近ではカラマツの中にサルスベリなどの灌木がだいぶ育ってしまい、斜面が緩やかになる標高1130mあたりまで灌木がうるさく滑りづらくなった。昔のツアー標識が所々にあるのでコースであることが確認できる。標識には「勢至平−湯川スキー場」と書いてある。湯川スキー場とは現在の塩沢スキー場のことで、あだたら高原スキー場の前身、岳温泉のスキー場が温泉街の上にあった頃の話である。
 八丁林の平坦部、標高1110mまでくると切通しは東に延び、ツアーコースは真っ直ぐに北東の方向へと進む。注意して良く見ると雪面に道形が見えるしツアー標識も確認することができる。昔の作業道が尾根の北側片斜面に塩沢スキー場の第3ゲレンデのトップに向かって真っ直ぐに続いている。途中多少うねりがあるものの滑るに支障は無い。スキー場に出たら、第3ゲレンデの上部は未圧雪だった。気分良く滑べらせてもらう。スキー場の駐車場には13時45分に着いて、奥岳に車を回収しに戻って山行を終えた。(I.I)

概念図

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