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No5795 |
吾妻山・栂森
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1628.2m三等三角点峰(点名:大沢) |
山行種別 山スキー |
あづまやま・つがもり |
地形図 |
行動記録 |
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25日の山スキーは加○さんが都合もあり遅めの出発を希望。では近場にしようとお互いが考えたのが、偶然の一致で吾妻山の栂森コース。起点となる峠駅までは約55kmなのでギリギリ近場といえる。自分はこのコースを「東北山スキー100コース」で知ったのだが、いつかやろうと思ってそのままになっていた計画のひとつだった。JR奥羽本線の峠駅からスタートし、栂森に登って大沢駅に下山しJRで峠駅に戻る。もちろん逆コースもありうるが、大沢駅に下る方が標高差もあり滑りも楽しいようだ。「吾妻山の会」では毎年2月末の日曜日に一般参加募集もして実行しているようで、2010年に第50回を行ったということだから素晴らしい。
白石を8時15分頃出発し峠駅には9時30分に到着した。峠駅はホームや各種施設が大きなスノーシェルターに覆われており、ちょっと駅には見えない独特の景観だ。峠駅の標高は626mで奥羽本線内で最も高い。一般的な駅前というものはあるはずもないが、峠の茶屋があり名物「峠の力餅」を駅ホームで立売り販売している。準備を整えスタートすると目の前の小尾根が登路だ。取り付きの急斜面にちょっと手こずり、植林地を抜けると雑木林になる。やがて小尾根に乗り辿っていくと斜面が広がり、また収束して尾根になる手前が886m標高点だ。この先は栂森までは長い尾根を辿ってゆくことになる。雪庇の張り出した尾根を登っていくと右手に栂森が見えてくる。丸くオープンな斜面になり、振り返れば鉢森山とその向こうに栗子山塊の山々が一望できる。
標高950m〜1,100m間は滑りたくなるような斜面だが、登りきるとアップダウンのある明瞭な尾根になる。前方の視界が広がり吾妻連峰の峰々が眼前に迫ってくる。雪庇が張り出している左側はかなりの急斜面なので注意して歩こう。1,133m標高点に立つと栂森までの尾根が見渡せるようになる。思わず「長いなあ」と声が出る。小さなアップダウンを越え、雪庇崩壊箇所を巻いたりしながら進む。一部雪が切れかかっているところもあったが、何とかスキーのまま歩く。左下に小さく滑川温泉らしき建物が見え、少し進むと大滝沢の大滝も見えてきた。前方にはいつの間にか栂森が大きくなっていた。ダケカンバ林の中で昼食を取り、斜度のある尾根をひと登りすると小栂の小ピークだ。
栂森へはいったん少し下ってから急斜面で山頂へと続くが、ここは直登せずに斜面を右へトラバースして大きく回り込むのがルートとのこと。見た目では何とかスキーでも登れそうに思えるが、今回はルートどおりにトラバースすることにした。急斜面の下部をトラバースするので、降雪時や降雪直後は雪崩が懸念されるが今日はその心配はないだろう。トラバースして北尾根を辿り13:45山頂に到着。峠駅からは4時間弱だった。標高は1,628.2mなので峠駅からは単純標高差でも1,000mとなる。栂森は大展望で、南には昭元山や烏帽子山など東大巓から家形山へと続く稜線が近い。西には東大巓から続くクジラの背と呼ばれるなだらかな尾根が沢の向こう側だ。下山は大沢下りルートでもある林道のある尾根の方へ滑るのが一般的のようだが、今回はあえて茂皮平に直接降りてみることにした。樹林の中を快適に滑り降りていく。大小屋川左俣を東へ巻いてトラバースして下っていくと、林を透かして前方に開けた平地が見えてきた。茂皮平だ。樹木がほとんど無い台地状の緩斜面が開放的で気持ちよい。
どんどん滑り降りていくと吾妻山麓放牧場へとつながっていく。さらに緩斜面となり余計なターンはできないが、スキーが走ってくれたので助かる。林道では雪が切れかかっているところもあり、何とかスキーで滑ることができたが数日後は無理だろう。大沢駅への分岐を右へ入り大沢スキー場跡を通る。事前情報どおりスキー場の小屋はぺしゃんこに潰れていた。男性がひとりで解体作業中だった。標高470mの大沢駅には16時15分に到着した。予定より早かったので電車の時刻まではだいぶ時間がある。自販機でもないかと集落のほうに歩き、正面の家の前に男性がいたので聞いてみた。自販機は無いとのことだが、結局この男性に飲み物をいただいてしまい恐縮した。昔この集落には何百人もの住人がいたのだが、現在は高齢者ばかり13人とのこと。17時56分の電車で峠駅に戻る。ホームで立売り販売している「峠の力餅」を買ったのは言うまでもない。(熊) |
.ルート図 |
登り=赤 下り=青 |
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この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の電子地形図(タイル)を複製したものです。(承認番号 平29情複、 第353号)この画像をさらに複製する場合には国土地理院の長の承認が必要です。 |
トラック |
登り=赤 下り=青 |
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