今年の月山肘折ツアーは肘折温泉泊で計画した。ツアー翌日に旅館から月山まで送ってもらえるのは5人以上の場合。ちょうど5人となり計画が成り立った。日帰り組は5人だが、そちらは和○さんがサポートしてくれることになりひと安心。ところが泊りが1人キャンセルになり4人に。旅館と交渉して何とか引き受けてもらった。やれやれ。天気も大丈夫そうだ。
宿泊組はツアー前夜に道の駅にしかわ集合とした。ちば山の会の2人と仙台の菊○さんと合流し泊とする。ここは温泉が併設なので便利で快適。翌朝は弓張平まで移動し日帰り組と合流。3台に分乗して姥沢に上がるとサポートの和○さんと別れる。スキーでリフト下駅まで歩き運転開始を待つ。動き出したリフトで登るとツアーが始まる。スキーを担いで少し登り、いったん滑り降りてからシールを貼って歩く。夏道ラインで斜面をトラバースするよりも楽なのでいつもこうしている。四ツ谷川源頭を横切ると月山西斜面に取りつく。振り返ればいくつものパーティーがアリのように登ってくる。ガリガリのハードバーンで手こずることも多い急斜面だが、気温が上がってきたようでスキーアイゼン無しでもシールで登りきることができた。月山の山頂には早くも森○さんが待っていた。森○さんは肘折からの月山ピストンにトライ中で、肘折の朝日台を2時スタートし月山には10時に着いたとのこと(
森○さんの記録はここ)。以降我々と行動を共にすることになった。
月山の広大な東斜面を滑降する。登ってきたものだけが味わえる至福のひと時だ。千本桜からはいつものように急斜面を立谷沢へと落とす。前日のパーティーは尾根ルートのようで、こちらの斜面はノントレースで美肌のまま。皆さんそれぞれのラインでドロップしていく。ところが300mほど下げると急に雪が重くなってきた。我慢の滑りで立谷沢まで落とす。沢沿いに滑って清川橋の辺りで早めの昼食休憩とする。橋はまだ雪に埋まっていて見えない。シールを貼って枝沢を登ると念仏ヶ原に出る。長い雪原の歩きだがメンバーの足どりは快調だ。頭だけちょこっと出た念仏ヶ原避難小屋に到着。周囲には昨日泊まった大パーティーと思しき形跡がある。
避難小屋でツアーも約半分。後半は小岳までしばらくアップダウンが続く。尾根をたどるのでルートは比較的明瞭。小岳でシールを剥がしてやっと滑降となる。雪が重くてスキーが走らない赤沢川を避けて左岸尾根をたどる。赤沢川からシールを貼ってネコマタ沢源頭まで登る。先行パーティーで斜面はズタズタだが、どのみちこの重い雪では滑りにならない。悪戦苦闘するメンバーもいたが全員滑り降りる。ツボ足で登り小尾根を乗っ越すと北斜面のトラバースが続く。大森山のコルに着いた頃体調に異変を感じる。スキーを担いで大森山の登りにかかると、異様にバテた感じになり最後尾で亀の歩みだ。苦しい登りに耐えてやっとの思いで大森山に到着。皆からは15分以上も遅れてしまった。こんなことは初めてでショックである。水と食料はしっかり取っていたのだが。
登りでは参ったが滑るのは大丈夫なので大森山からはトップで滑り降りる。林道に出ると朝日台までは30分ほどで到着。既に和○さんが待っていてくれた。ここから日帰り組は和○さんと月山の姥沢へと戻る。宿泊組はスキーと徒歩で肘折温泉だ。旧肘折小学校へ向かうとなんと校舎が解体中だった。進路修正して道路に出ると徒歩で肘折温泉へと向かう。10分程で大友屋旅館に到着。歓迎看板には月山スキーチーム○○様と書かれていた。少し照れるね。宿泊はプチ湯治プランにしたが、料理も美味しく十分な量でかなりお得感があり大満足。もちろん温泉も良くて4回も入ってしまった。翌日は旅館の車で姥沢まで送ってもらう。無理を聞いて頂いた大友屋旅館さんに感謝。天気が良ければ姥ヶ岳にでもショートツアーと思っていたが、雨模様で荒れ気味の天気なので大人しく帰宅。来年の月山肘折ツアーも泊りかな。(熊)