恒例化していた年末の後生掛温泉スキーツアーだが、10名程度で計画していたもののコロナで見直しを余儀なくされた。行先を岩手八幡平に変更したのだが、さらに福島市に緊急警報が発令されたこともあり、福島のメンバーは全員キャンセルとなって結局自分を含めて3名という少々寂しい人数になってしまった。中止も含めて検討したが、せっかくの計画なのでツアーリーダーを引き継いで実施することにした。
移動のある初日は午後から軽めに籾山ルートだ。3人とも初めてのルートになる。八幡平アスピーテラインの御在所駐車場に到着すると他に車はない。平日とはいえ誰も来ていないのかと不思議に思う。準備をしてアスピーテラインを歩き出すと、すぐに右脇に車が5台ほど止めてあり、旧八幡平スキー場方向にトレースが向かっていた。なるほど皆さんここに停めているようだ。閉まっている御在所ゲートの脇を通り歩いていくと、右に松尾八幡平地熱発電所の蒸気井戸施設がある。前方の山肌に目をやると黒い部分が目立つ。寒気が入りたっぷりの雪を期待していたのだが意外や雪は少ない。宮城蔵王とたいして違いはない雪の量に少々テンションダウン。とりあえず向かってみようと気を取り直して進んでいく。周囲には誰も見当たらず我々だけだ。アスピーテラインのヘアピンカーブはショートカットして登っていく。しかしヤブに邪魔されて右往左往だ。やがて籾山の東斜面に取りつく。灌木をかわし抜けながら登り200mほど標高を上げるとなだらかになる。八幡平アスピーテラインのある尾根で籾山と呼ばれている。登って来た斜面を見おろして少しでも滑りやすそうな斜面を探してみる。しかしどこも灌木が目立ち似たようなものだ。もっと積もれば気持ちの良いオープンバーンになるのだろう。今日は来るのがちょっと早かったという事だろう。それでも所々では柔らかい雪の感触を味わいながら滑り降りることが出来た。車に戻るまでの所要時間は2時間35分だった。お手軽なショートコースである。何度も登り返して滑るのもいいだろう。(熊)