前日に福島を出て「いこいの村」まで入る。ゴールデンウィークにはイワカガミ平まで除雪されているとのことだったが、残念ながら夜間は凍結のため通行止めになっていた。ゲートが解放される時間は朝9時なので、福島を朝そんなに早く出てこなくても充分間に合う。私たちは少し戻って側道に入りテントを張って路上生活をする。翌日はゆっくりなのでお決まりの小宴会を開催する。
翌日ゲートの前で待つことしばし、8時45分に路面状況を確認し終えた係の人がゲートを開放してくれた。「いこいの村」から「イワカガミ平」までは尾根づたいに雪がついていたので1時間ちょっと歩くつもりだとゲートが開く前に行動できる。軟弱組の私たちはイワカガミ平まで車で入る。
身支度をして出発。見たところ、雪はしっかりついている。新湯沢沿いに登っていく。途中、新湯沢の1360m付近(25,000分の1地形図のガレ記号のところ)が雪が無くて沢が顔を出している。左側の雪庇伝いに進み1380mあたりで少し下る。あとは歩きやすい広い斜面を、緩やかに登っていく。
最後に栗駒山へ向けて尾根をひと登りすると山頂に到着する。少しは風は吹いていたもののTシャツでも寒くなく。春山の気分である。山頂の喧噪を避けて東側の斜面で休憩をとる。いよいよシールを外し滑りに移る。斜面は適度で、山スキーをはじめて間もないYKさんも快適に滑り降りる。新湯沢が顔を出しているところは、少し登り返し尾根に上がる。雪庇の上を通過すると沢は再び雪に埋もれる。あとはイワカガミ平のレストハウスが見えるので、緩斜面を思い思いに滑っていく。下りはあっと言う間で、20分ほどで降りてきてしまう。滑りは楽しかったが、あまりにも短時間だったので、前夜の「小宴会」が目的か、滑りが目的かわからなくなってしまった。(I.I)
|