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No.3860 |
燧ヶ岳 | 2346m二等三角点峰 | ||||
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山スキー | ||||
ひうちがだけ | ![]() |
燧ヶ岳 |
■山行期間 | 2006年5月16日 |
■コースタイム | 5月15日 福島(19:30)=キリンテ(21:10)幕営 5月16日 キリンテ(6:20)=御池(6:40,7:05)→広沢田代(7:50)→熊沢田代(8:30)→燧ヶ岳・爼ぐら(9:25)→柴安ぐら(9:45,10:10)→燧ヶ岳・爼ぐら(10:30)→御池(11:10) |
■写真 |
![]() 御池駐車場 |
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![]() 広沢田代と会津駒ヶ岳を振り返 る |
広沢田代への急斜面 | ||
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熊沢田代から山頂を望む | 柴安ぐら | 尾瀬ヶ原と至仏山 |
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尾瀬沼はまだ雪の中 | 柴安ぐらにて | 平ヶ岳 |
■行動記録 |
桧枝岐へ向かう国道脇には、4月末に大戸沢岳に登ったときにはまだ1mほど雪が積もっていたが、それもすでにきれいに消え去っていた。雪解けまっさかりという様子で、融雪水の流れる音があちこちで聞こえる。しかし、この冬は雪が多かったので、キリンテより上は雪が残っている。御池まで除雪されているが、雪崩の危険性からキリンテ=御池間は夜間通行止めだ。朝7時から通行可能と表示されているが、実際には6時頃から通ることができた。まだ木々が若葉をつけていないブナ平を抜け、辿り着いた御池駐車場はまだ2mの白い壁に囲まれていた。平日なので車はわずかで、吾妻山の会の単独の方がいただけで、人気がない。 天気は高曇り。視界が利くのでホッとしたが、夜に入って雨になるとの予報。だんだん雲が低くなってくるようだ。スキーを履いて早速歩き出す。少し樹林帯を行くとすぐに急斜面になる。直登はできず右に左に切りながら登る。シールの利かせ方が相変わらず下手で、苦労させられる。雪山に1人で入るのは初めてなので妙に気持ちがはやっていたが、空回りしている感じだ。 傾斜が緩くなり、広沢田代に出る。正面に見える次の急斜面には、おそらく先週末のものだろう、いくつものシュプールが残っている。平坦地を休まずに通過して、その斜面に取り付く。ここでもまたスムーズには進まない。ジタバタと登りきったところで振り返ると会津駒ケ岳の山容が目を奪う。眺めていると気持ちが落ち着いてきた。慣れない単独行でペースが上手くつかめず、眼前の斜面ばかり見てせわしなく登ってきてしまったようだ。わずかに下って熊沢田代の木道脇のベンチで休憩を入れる。ツボ足で登ってきていた吾妻山の会の人としばしの歓談。 まだ雲は高く留まっていて山頂にガスはかかっていない。山頂方向より少し右手の沢筋を進む。そのまま直上すると薮が出たところにぶつかってしまうので、適当に左に逸れる。夏道と同じルートだ。大斜面を登り山頂に到着。眼下には雪に覆われた尾瀬沼が広がる。時間はたっぷりあるし、せっかくなので相対する柴安ぐらを往復することにする。爼ぐらの斜面は雪が消えていたが、柴安ぐらの急斜面は雪がびっちり着いている。表面が適当に腐っているのでツボ足のキックステップで登れたが、クラストしていたらアイゼンなしでは危険な斜面だ。こちらの山頂からは尾瀬ヶ原が一望できる。その向こうには至仏山がきりりと立っている。目を転じると平ケ岳もよく見える。のんびりしているうちに雲が這い登ってきて、気がつくと爼ぐらが見えなくっていた。一部クライムダウンして慎重に柴安ぐらを下り、爼ぐらに戻った。 シールを外して滑降にかかる。山頂直下の大斜面に自由にシュプールを描き、熊沢田代から少しツボ足で登り返し、先ほど苦労した急斜面に果敢に挑み、広沢田代を推進滑降し、最後の急斜面と樹林帯を慎重に滑る。あっという間に駐車場に着いた。雨水の流れた後などで高度を下がるほどウェイブがあること、木の周りがかなり深く穴になっていることに注意が必要だが、曇っていたのが幸いして雪がグサグサにならなかったこともあり、なかなか快適な滑降だった。 予想以上に下山時間が早かった。大杉岳と二本立てにすればよかったかなとも思ったが、危ない目に遭うこともなく初の単独山スキーが成功して気持ちも軽やか、桧枝岐で湯に浸かりながら余韻を味わう。また少し世界が広がった。(J.M) |
■概念図 |
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