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No.3963
西吾妻山・二十日平 2035mピーク
山行種別 山スキー
にしあづまやま・はつかだいら 地形図 吾妻山


■山行期間 2007年4月1日
■コースタイム 福島(7:00)=グランデコスノーリゾート(8:15,8:30)→リフト終点(9:20)→1843m小ピーク(10:00)→西大巓(10:30,10:45)→西吾妻山(11:30,11:40)→二十日平→グランデコスノーリゾート(14:00)
■写真
西大巓前衛峰の急斜面 西大巓山頂 西大巓から望む西吾妻山
西大巓東斜面を滑る 西大巓トラバース 西大巓を振り返る
西吾妻山頂. ブナ林の滑降part1 ブナ林の滑降part2
ブナ林の滑降part3

■行動記録
曇り後晴れ
 例年より10日も早く桜が咲きだす頃、近場で日帰りの春スキーを楽しもうと二十日平コースを滑ることにした。昨日は強い雨が降ったが、今日は天気が良くなるとの予報だった。
 スキー場に着いたときはまだ曇り空で西風が強いが、雨の気配はない。日曜日なので朝からけっこう人がいる。ちょうどリフトも順々に動き出した。ゴンドラと第4リフトを乗り継いで標高1570mのスキー場上部へ。ゴンドラから見たところ、心配していた積雪は十分にあるようだ。ただし、中ノ沢を渡るのが遅れてスキー場駐車場より下の高さまで行ってしまうと雪を拾うのが難しくなりそう。二十日平までのルートファインディングと渡河地点探しが核心になりそうだ。
 シールを貼って登高開始。同じく二十日平を滑るという2人組と前後しながら、針葉樹林帯を北に向けて進む。素直に高い方に登ればよく、前日までのトレースもあるのでルートファインディングに手間取ることはない。雪は気温が高いので湿り気が強く、シールが良く効く。もちろんラッセルなしなので軽快だ。周囲にくらべて樹高が低く、緩い尾根に乗っているのがはっきりわかるようになると、地形図上1843mのこんもりとした小ピークに到着。前方には西大巓の顕著な前衛峰が姿を現す。休憩せずに前衛峰の急斜面をほぼ直登。いったん少し下ってから標高40m再び登り、西大巓頂上へ。空は晴れてきて西吾妻の小屋や神社も一望できる。ここ2週間で確実に春になったようで、山頂で吹く風が冷たくない。しばし休憩。
 通常は稜線伝いに西吾妻を目指すのだが、シールを剥がして西大巓の東斜面を滑ることにする。真っ白な無木立の急斜面に胸が躍る。厳冬期は雪崩に注意が必要な場所だが、今日は心配いらない。おそらくは昨日降った新雪が薄く積もっていて少し重たいが、Mさん、Sさん、私とそれぞれ豪快に曲線を描く。下りすぎないようにして、左手にトラバース。西大巓と西吾妻の鞍部直下付近でさらに数ターン楽しんだ。これだから山スキーはやめられない。再びシールを付けて西吾妻山頂へ。
 二十日平の滑りでは2年前に大きなルートミスを犯しているので、地形図とコンパスを見ながら丁寧に進む。まずは、西吾妻山からほぼ真南に滑るが、真っ白な斜面につられて南尾根の東側に滑ってしまうと中津川に吸い込まれるので、早めに尾根の西側(右下がりの片斜面)に位置取るようにする。逆に西に切りすぎるといずれ中ノ沢へ落ちる急斜面に出ることになるが、こちらの方が容易にルート復帰できるので中津川流域に入るよりまだましだ。樹林が濃いので真っ直ぐ方向を切るのは難しいが、右に左に修正しながら滑る。標高1600m近くで緩傾斜になり、樹林が薄くなる。顕著ではないが左右を尾根が走っているので、正しいルートを滑っていることを確認できた。次に目指すのは地形図上1548m付近の枝沢の源頭部だ。高度1520mでそれらしき沢筋に出たのでひと安心。陽射しを浴びながら大休止をとる。
 雪に埋まった枝沢を東側にトラバース。ここから斜度が増し、立派なブナ林に変わる。ということはつまり滑り応えがある。写真を撮りながら、腐った雪を楽しむ。調子に乗って緩斜面もぐんぐん滑ると、標高1220mで先程横切ったのよりも一本東の沢の東側に来てしまったので、それを渡って西に戻る。二十日平の1219m地点(のっぺりとしたわずかなピーク)を確認。南西方向に伸びて中ノ沢へ落ちる尾根沿いに滑り、対岸へ渡れる場所を探す。地形図では登山道が沢を横切っているのでそこを目指したのだが、橋はかかっていなかった。水流が強いので少し躊躇したが、か細く雪が続いている場所をスキーで渡ることができた。対岸はゲレンデ下部の緩斜面で、チケット売り場まで300mくらいというところだった。スキー場に下山報告して帰路についた。(M.J.)

■概念図


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