人生で初めてお金を借りる場面では、不安や疑問がつきものです。でも、きちんとした手順を踏めば、安心して利用できる仕組みが整っています。

消費者金融や銀行などから借り入れる際には、必ず審査が行われるのが原則。これは、貸金業法という法律で定められており、あなたが無理なく返済できるかどうかを確認するためなんです。

審査は必ず行われる

どのような金融機関でも、お金を貸す前には申込者の返済能力を調べます。年齢や職業、勤務先、年収といった基本情報に加え、過去の借入状況なども確認されるため、これらの情報を正直に申告することが大切です。

審査なしで貸してくれる業者は、違法な闇金融である可能性が高いので注意しましょう。

総量規制という制限がある

貸金業法によって、消費者金融などの貸金業者からは年収の3分の1を超える金額を借りることができません。

この制限を「総量規制」と呼び、借り過ぎを防ぐために設けられています。たとえば年収が300万円の方なら、貸金業者全体から借りられる合計額は100万円までとなります。

自分の状況を整理する

借り入れを申し込む前に、まず自分自身の状況をしっかり把握しておきましょう。この準備が、スムーズな審査につながります。

必要な金額と返済計画を明確にする

本当に必要な金額はいくらなのか、そしていつまでにどのように返済するのか。この2点を具体的に考えることが出発点です。金利がかかるため、必要以上の金額を借りないことが基本と言えます。

毎月の返済額が収入に対して無理のない範囲かどうかも、事前に計算しておくと安心です。

現在の収入と支出を確認する

安定した収入があることは、審査通過の重要な条件となります。

正社員でなくても、アルバイトやパート、自営業であっても、継続的な収入があれば申し込みは可能ですが、毎月の生活費や他の支払いを差し引いた後、返済に充てられる余裕があるかどうかを冷静に判断しましょう。

必要な書類を準備する

審査をスムーズに進めるためには、必要書類を事前に揃えておくことが欠かせません。準備不足で審査が遅れたり、再提出を求められたりすることもあるので、しっかり確認しておきましょう。

本人確認書類は必須

書類の種類 具体例
本人確認書類 運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなど
収入証明書類 源泉徴収票、給与明細書、確定申告書など

運転免許証やマイナンバーカードといった顔写真付きの身分証明書があれば、本人確認がスムーズ。有効期限内のものを用意しましょう。

収入証明書類が必要になる状況

借入希望額が50万円を超える場合や、他社からの借入と合わせて100万円を超える場合には、源泉徴収票や給与明細書といった収入証明書類の提出が求められます。自営業の方なら、確定申告書の控えを準備しておくとよいでしょう。

これらの書類は、あなたの返済能力を証明する大切な資料になります。

信頼できる借入先を選ぶ

どこから借りるかは、今後の返済生活に大きく影響します。安心して利用できる正規の業者を選ぶことが何より重要です。

金融庁に登録された正規の業者を選ぶ

消費者金融や銀行など、金融庁や都道府県に登録された正規の貸金業者であることを必ず確認しましょう。金融庁のウェブサイトには「登録貸金業者情報検索サービス」があり、業者が正規に登録されているかどうかをチェックできます。

「審査なし」「誰でも借りられる」といった甘い言葉で誘う業者は、違法な闇金融の可能性が高いため絶対に利用してはいけません。

金利と返済条件を比較する

  • 金利は利息制限法により年15~20%が上限と定められている
  • 初回利用者向けの無利息期間サービスがある業者もある
  • 毎月の返済額や返済方法が自分の生活スタイルに合っているか
  • 返済が遅れた場合の遅延利息や対応についても確認する

契約内容をしっかり確認する

契約を結ぶ前に、借入金額や金利、返済期間、毎月の返済額などの条件を必ず確認。わからない点があれば、納得できるまで質問することが大切です。契約後に「思っていたより返済額が大きい」といった事態を避けるためにも、細かい部分まで目を通しましょう。

また、万が一返済が難しくなった場合は、すぐに借入先へ相談することで、柔軟な対応をしてもらえることもあります。放置せず、早めに連絡を取ることが信頼関係を保つ鍵となります。

初めてのお金の借り入れは緊張するかもしれませんが、これら3つの手順を踏むことで、安心して利用できる環境が整います。

自分の返済能力を正しく把握し、信頼できる業者を選び、計画的に利用すれば、お金の借り入れは決して怖いものではありません。